2009年04月13日

蒲公英(たんぽぽ)

このブログに新たなテキストを書くのが、こんなに間が空いてしまうとは!
2008年はとうとう一本も書きませんでしたねえ。

今年も書くのかどうか、非常に心許ない訳ですが。
ユルユルとお付き合い戴ければ良いのではないかと。

4.12ですが、新宿RUIDO K4へ
「SachinoWorldフェスタ vol.4」というイベントに行って参りました。
このブログの2005年辺りには僕も「観客業報告書」なるものを書いていたりしますが、さちの&Thwカリスマ歌劇団(以後カリカゲと表記)というグループ主催による企画イベントです。


これは僕の都合ですが、ダーツプレイヤーとして精進するあまり
(その割にはなかなか上手くなりませんが。。。)
ライブそのものと疎遠になっていた昨今。
その僕が会場に足を向けた理由は、このバンドが活動休止をする、
というその一点に尽きました。

勿論仕事の関係だったりスケジュールの急な変更を余儀無くされたり、会場を目指しながら適わなかった事もありますが、実に久々のライブ会場という事になった訳です。


2月の時点でバンドのホームページには活動休止が発表されていて、そのせいかその事に対するインパクトというものはかなり軽減されていたように思いました。
また悲壮感などは無く、むしろ「いつかまたやりますよー」という希望の方が上回った気すらしました。
それでも最後のプレイとなった「プロポーズ」などは、それこそ最後を飾るにふさわしい。楽曲だったと思います。

定番と呼ばれるこのバンドの定番は、全て盛り込まれ、集まったファンを満足させるには充分なライブでした。

が、僕的にはこのイベントにはもう一つの見方があるのかな、と思えました。


このカリカゲというバンドは、正直な感想を書けば、よくぞここまで続けてこられた、というグループでした。
それは、実力がどうとか、メジャーやインディーがどうとか、そういう問題の上に立っているのではありません。
バンドには二つ生きる道があって、メンバーチェンジをしないで運命共同体として墓場まで、みたいなタイプと新しいメンバーを入れて、
なおそれでもチームワークをキープしてみせるタイプとハッキリ分かれます。

カリカゲは後者でした。
メンバーの脱退と加入を繰り返して、それでもなおバンドのカラーをキープし続けた、割と稀有なタイプのバンドです。

ドラムも代わった。
キーボードも代わった。
ベースも代わった。
ギターも代わった。

要するに楽器をプレイしている人間は全て代わったのです。

それでもカラーをキープし続けたのはカリスマなフロントマンの圧倒的な存在感のなせる業でした。
ボーカルのさちのは勿論、テクニシャンコーラスのばーしー、
歌劇団、であるが故に存在した"座長"のなかじ。
すげーなこの三人は!(笑)

喋りも出来る、踊れる、歌える。
パフォーマーとして、こんなに「手馴れた集団」も珍しい。
それもリハーサルをきちんとしているとは言え、ありとあらゆる局面に対応出来るメンバーが一人ではなく二人、三人と揃えていたのだから、やっぱり稀有なバンドなんだね。


さて、このイベントは3マン形式で催されました。
他の2バンドは、re:fuse(リフューズ)とガリットソング。
このイベントに別の意味を持たせたのは他でも無いこの両バンド。

re:fuseにはカリカゲの元ギタリストのたかみつがベーシストとして在籍していて、カリカゲがそれより以前の名称で活動していた頃からの盟友であるShoheiがギターを弾いています。
しかもこの日のドラマーはこれもカリカゲの元ドラマーであるさくらが務め上げました。

更にガリットソング。このバンドはカリカゲの元ベーシストである常ポンことTSUNEが率いています。そしてボーカリストは元Theダーティスナフキンズのフロントマンであるケンゾウでした!
(僕はこの日ガリットソングを初めて見たので、余計に驚いた)

えー、そうなの?
そんなに内輪で、いや外輪も(外輪なんてあるのか?)ごたまぜでいいの??
もう笑うしかないじゃないですか。

彼等はカリカゲのフロントを飾る3人の陰に隠れがちだが、そのキャッチーでファンキーで時にはパンクなサウンドをガッチリと支え続けたツワモノばかりなのです。
それが時を違えど、同じグループに在籍して、そしてまた違うバンドとして同じステージに立つ。

ガリットソングに至っては
「お父さんがダーティスナフキンズで、お母さんがカリカゲだね」
と、実際に会場で僕は口にしてしまいました。

そう考えたら、世の中にバンドは星の数ほど存在するけど、中にはこうして「バンドのDNA」が新しい実を結ぶ事だってあるんだよな。

そこに昨日のライブイベントの隠しテーマみたいなものを感じました。
計算で出来る事とかではない。
打算の無いバンドが身体を張って築いてきた、バンドの歴史がこんな形で堪能出来るなんて。
離合集散の激しいインディーズミュージシャンの世界では、本当は珍しい事では無いのかも知れません。

でも、それが一同に会する事が出来たのです。
それだけ人の繋がりを大切にしてきたバンドの「人格」を感じる事が出来たのは、それだけでもう、充分に「良いイベントだったね☆」と言えるのではないでしょうか。


ライブイベントは、その規模の大きさだけで競うものではありません。
そこにどれだけの意味を持たせる事が出来るか。
そういう視点があっても良いのではないかと、そう思うのでした。
posted by ユタカ at 14:17 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | NOTE

2007年11月05日

サービスが奇跡を生む

事ある毎に書いていますが、ライブの持つ意味というのは僕の中でこの数年、ものすごく大きく変わりました。

勿論、自分でもBORDERというバンドでライブをやる立場でもありますが、
頻繁にライブをやっていた頃。。。十数年前ですかね(笑)
ライブに臨む僕が考えていたのは技術論でした。
つまり、技術的に向上していけば、自然とライブの質は上がっていく。
そういう考え方でした。

勿論、最低限の技術は必要になると思います。
人前で何かをやってみせるのですからね、チャージを貰って。
けれど、それならライブは必要なくなってしまう。
特に上手な演奏を聴かせる、という事に主眼を置いてしまったら。
音源があればよくなってしまう。
まぁ、その音源を売る手段としてカタログ的なライブというのは必要かも知れませんが。

そのライブの見方を変えるきっかけになった人がいます。
それが高田エージさんです。「伝える」という事に関して間違いなくこの方は長けていると思います。
「伝える」について誤解をされる事がありますが、
伝える側と伝わる側の思いは一致しなくても問題ありません。
100%一致すれば勿論素晴しいのですが、それは本当にレアなケース。
しかし、見る側の心の中に「お土産」を持って帰って貰おう。
そういう姿勢というのは少なくとも伝わるのです。

伝えようという姿勢は、人それぞれ違うので「これがそうです」という明確な答えはありません。でも、現象として起きるモノがあります。
それが「一体感」と呼ばれるものです。それも自発的な一体感。
「やらされている」と感じない一体感ほど素晴しいモノはありません。

ライブイベントの場合、数組のアーティストが一堂に会すわけですが、
そのひとつひとつのバンドが同じ意識を持っているイベントというのは案外少ないと僕は思っています。
もし、そういう僕の見方が間違っているのだとするならば、それぞれのイベントの中では違うレベルで「意識の共有」が行われているという考え方が存在するのだろうと思います。

さて、その高田エージさんが毎年11月3日に渋谷クラブクアトロでイベントをやっています。
「Thank You Japan」と銘打たれたこのイベントも今年で5回目。
クアトロは500名超の動員が可能なライブハウスで、ここを満員にするのは簡単な事ではありません。

出演したアーティストは毎年そうですが「心意気」というものを内側に持った人達ばかりです。
何とかしよう、何か持ち帰って貰おう、そういうサービス精神。
その手段はさまざまですが、必ずそれがある。

他のイベントにもそれが見られるものはあります。
ただ、ひとつだけ、このイベントでしか見られないものがあると僕は思っているのです。

いまこれをご覧になられている方の中に「他にもあるよ!」と思った人は必ずいると思う。それは幸せな事です。
そして、それがあなたの答えなのです。僕はそれを否定しません。

ライブは音楽だけでは成り立たないのです。
先述の通り、音源のカタログ的な位置づけでやるライブは別として、
ライブは音楽だけでは成立しないのです。
やる人がいて、見る人が居る以上は。

パフォーマー側の人間性であったり、
演奏のコンディションが良かったり、
それに共鳴する観客を動員できたり、
また、そのお日柄が良かったり、時間帯が良かったり。
色んな要素の上に成り立つ結果があります。

まぁそれを一言で「奇跡」と呼んでいるんですけどね。
そこがクアトロというライブハウスである事を忘れる瞬間があるとか、
時間の事を全く忘れてしまう瞬間があるとか。
また、今まで最高潮に達していたと思っていた盛り上がりの波が一段高くなるとか。

またはそれが全部か(笑)

感情の振れ幅には、僕は人それぞれの限界があると思っていますが、
それらを超えてしまって「え?これが自分?」と思う瞬間が訪れるのです。ここまで揃えば奇跡確定です。

そしてこれだけは行った人しか目撃出来ていませんが、今年の「永遠」は更に素晴しかった。出演者それぞれが作詞をしてそれを歌う場面がありますが、その思いが見事に伝わったと思います。

僕は5年のうち4年このイベントを体感しましたが、この奇跡の域に4年とも達したというのは凄いと思います。
というのは、この4年の間に僕自身も色んなライブを見たり聴いたりしている訳で、先述の「奇跡の条件」の最後、つまり感情の触れ幅に関しては相当大きい方だと思っているからです。
それを毎年、更に上回る空気を作り出すこのイベントは単純に凄い。

5回も、このクアトロを借り切ってライブイベントをやるというのは、それとは別に大変な労力が必要な事で、
今回は、やはりひとつの節目としてお考えになられていたようです。

けれど、あの奇跡を目の当たりにしたら。。。再考しちゃいますよね。
来年、頑張ってみると言われたその言葉を信じて、来年もこのもの凄いイベントが行われるのを待っていようと思います。
posted by ユタカ at 13:01 | 東京 ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | NOTE

2007年10月30日

目的地

去る28日に、初台DOORSへ行ってきました。
イベント"ORGASM"。三周年だそうで。

「主催者」と紹介されているのはCHAOSというバンドです。

バンドがイベントをやる、という事。
ライブハウスなどで「○○企画vol.1」と銘打ってやるようなスケールを想像してしまいますが、明らかに桁が違う。

5〜8つのバンドが同じステージに立つ。
これを仕切るのには、想像を絶するパワーを必要とするハズです。
ハコを借りてやっている訳でもありますから時間の戦いであるのは勿論。
しかし、時間とは遅れる為にあるようなもので(笑)
すると観客側に対してもプレッシャーがかかる訳です。
間延びすれば、折角のイベントも空気がダレてしまう。
ユルイのはアリ。だけどダレるのはダメです。

その間の繋ぎ方の方法のひとつとして、出演バンドの紹介をMC付で映像として流したりしています。活動状況なども紹介してますね。

実は、それをやるイベントが無い訳じゃないんですよ。
同じ事をやっているイベントはあります。
でも違うのです。
つきつめればスタッフの充実という事になるでしょうが、それはイベントに賛同して集まってくる人間の数と、それを選抜する主催者の目、更にスタッフの意識の高さ、もしくはイベントに対して持っている誇りのようなもの。
これらが差を生んでいるのです。

スタッフも出演者と同じ意識でイベントを作り上げて行こうとしている。
これが見ている方にも伝わってよいイベントになっているのでしょう。


これだけのイベントを作って、更にそれを進化させていこうとしている訳ですが、
主催者はバンドとして出演もしています。

僕が個人的に興味があるのは、CHAOSというバンドはどこを目指しているのだろうと言う事ですね。
主催者であり出演者、という形は僕は究極は両立しないと思っています。

どこかで俯瞰していないと出来ない作業が必ずあるからなのですが、そこがインディペンデントと恐らく繋がるんだろうな。
メジャー志向というか、どこかに属して音源リリースして。。。という事をやろうとしていたらイベントは続けられなくなりますからね。

やりたい事を出来る形で、信じる方法で。
それに信じる人が沢山ついて来てくれると良いですよね。


このORGASMを見に行くようになって知ったバンドの中に、ひとつ行く末に興味のあるバンドがあります。
名前が凄い(笑)

打首獄門同好会というの。

どこかに以前書いたかも知れないけど、このバンドは物凄くロックが好きなのだと思うのです。
そして、実際無意識のうちによく聴いているのだろうな。
更に、ミーハーに「こういうのカッコよくね?」的な事を自分達でもやっちゃう。

結論、伝わり易い、そういうバンド。
実際ORGASMの中でも、かなりの人気を誇るバンドのひとつです。
彼らは将来バンドをどうしたいんだろうなあ。

正直、メジャー志向をあまり感じないので、これは余計な興味なのですが(笑)

こういうバンドって歌詞というか、取り上げるテーマが重要になってくると僕は思っています。
局地的に絶大な人気を誇って、メディアに出てきた途端に勢いが殺がれてしまうという同種と呼べるバンドは過去沢山ありました。

それは、テーマなのだろうと思うのです。
ライブで何度も繰り返しやっているうちに皆が覚えてしまってテーマというより「定番化」して盛り上がる、これはあり得る話。

打首の場合は二種類あるような気がする。
歌詞カード無いからまだあるかも知れないけど。

「ネエちゃん」に「ジョッキ」を「まだですか?」と連呼するような、
非常に共感できるような内容のもの(笑)
そして「JR南武線」の駅名を連呼するようなローカルなもの。

どっちも知っている人には、伝わる(ウケる)。
でもテーマの世界が物凄くピンポイントのものだと、ただのキワモノ扱いを受けてしまうような気もする。

でも、それを両方ともやっている訳です。
これから打首獄門同好会というバンドがどこを目指すのか、かなり興味のある今日この頃です(笑)
posted by ユタカ at 11:15 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | NOTE

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