2007年05月16日

さちの&THEカリスマ歌劇団 両国fourvalley 2007.5.13

このバンドは、ハッキリ言ってライブの数は少ない部類に入る。
ただし「ライブの数が少ない」という事実がこのバンドの評価を下げる事にはならないだろう。
むしろパフォーマンス先行だった所に、当初、付加価値的存在だった「音楽」が、いまやバンドの価値を押し上げるまでになったと見た方が良いに違いない。

氣志團スタイルの息子に扮した座長なかじ、そして「かあちゃん」と言えばカリスマコーラスば〜し〜。
日本最強の母子が発する、ライブ冒頭のコントは必要不可欠。
必ず出演するライブハウスの事にも触れて進行するソレには、気配りもちゃんとある。
そして「スペア木」という序盤。もはや定番。

このバンドのライブ進行や、バンドとしての佇まい、スタイルというのはかなり早くから出来上がっていた事は、ライブに行った事のある人間にとっては既知の事実である。
建築現場で言うと、早くから外装は出来上がっているバンドだった。
今は、内装を整えている段階。
外からは分からない部分を進化させていく。
面白いのは、バンド単位もしくはメンバー単位でその「進化」の意味も手段も違うという所だ。

音楽的に一番それが出たのが「ブルろっく」だったと思う。
音楽的な進化をハッキリと見せつけたのはドラムのりゅウ。
この曲の適当な気だるさを印象付ける、そのテンポはキープする事自体が大変。
初めてりゅウを見た時、そのストライクゾーンは正直狭かった。
得意なテンポの範囲が限られていた、という意味だが、これが見違えるほど対応出来ている。日々の努力の賜物なのは分かるのだが、同じ人間の皮を被った別人?というぐらいの変身ぶり。
ワンコーラス通してみて、感動するぐらいの進化を見せてもらった。
こういう鍛錬による進化もあれば、感性で進化していくタイプもこのバンドにはいる。
なかじとかば〜し〜、またはボーカルのさちのもそれに入るだろう。
特になかじはナチュラルに進化していると思う。動きもどんどん細かいものが入ってくる。何でも使う。いわゆる「エンヤァトットォ」のリズムをとる時にマイクスタンドまで使っちゃう。
小道具のピストルを構えてみたりする。それに乗っかる事のできるば〜し〜にも感心する。

そして60分ライブではこれもお待ちかね「楽屋にて」。いわゆる舞台裏コント。姫キャラのさちの節が全開。このば〜し〜との対立構図は本当に分かり易い。
ただし、二人だけでは限界もあるワケで、ここに一人"犠牲者"が登場することになる。つまり、感性で動くタイプではない人間がその世界に放り込まれるというものだ。
今回はりゅウだったが、そのギャップのスゴイこと。
そりゃスゴイだろう。努力の人と感性の人の異種格闘技だもの。
ギャップは大きければ大きいほど、面白いのである。だからこの場合りゅウは別に芝居の勉強をしなくても良いのだ。
そういう計算もまた、ナチュラルに出来るバンドなのである。

今回もさちのをはじめ、なかじ、は〜し〜の衣装替えは随所で行われていたが、早着替えよりも確実な路線にシフトしたようだ。楽曲のアレンジとして時間的余裕を持てるように手が加えられていた。キーボードゆうすけの実力がここに大きく寄与しているのは間違いない。
彼が一人いる事でバンドは大きな安心感を持っての演奏が可能になる。
勿論リズム隊がしっかりしている事が重要だが、この日の前日にも同じfourvalleyでライブを行ったベースのつねポンとりゅウのコンビネーションは非常に強力だった。
つまり、バンドとしての格は着々と上がっていると言える。
「ロッキーのテーマ」「EYE OF THE TIGER」のミックスバージョン(ロッキーとロッキー4、ですな)で場を整えてからの「Oh,Yeah!」はその空気にハマる構成だった。普通にジャムをするよりも皆が知っている曲を演奏する事で得る効果は確実にあったはずだ。

音楽的方向性にも注目できるものがあった。僕個人は彼らの前回のライブを見ていないのだが恐らくそこでも披露されているのだろう、初めて見る曲があった。それが「サービスTime」。
この楽曲で、ひとつの方向性は見えたのではないか。
何でもアリ、という状態からひとつ踏み出せたのではないかと思う。
アルバム製作後にお披露目されている「A bog」と合わせて、
今後展開されると予想される路線に、大きな期待を抱かせる新曲だった。

最後の曲が「タイガーホースのテーマ」だったという所も目新しかった。
カリスマ歌劇団は立派なファンクロックバンドになりつつある。
ライブの数は少ないが、準備はしっかりして臨んでくる、そういう真摯な姿勢が実っていると感じられるライブだった。
ただfourvalleyのあのステージに7名はキツかっただろう。
あれだけ動きのあるボーカリストを擁してマイクのハウリングが最小限で済んだのはラッキーに近かったと思う。

次回7月のライブは初台ドアーズ。広さの点での不安は無い。
むしろステージの作りなどから言って、本領を発揮出来る環境かも知れない。
カリスマ歌劇団のファンクロックオペラは、新しい段階を突き進んでいく。


★set list
1.スペア木
2.シートベルト
3.ブルろっく
4.A bog
楽屋にて〜Eye of the Tiger+Theme from "Rocky"
5.Oh,Yeah!
6.サービスTime
7.48/1〜タイガーホースのテーマ
posted by ユタカ at 16:57 | 東京 ☀ | Comment(3) | TrackBack(0) | 観客業報告書
この記事へのコメント
ユタカさんいつもありやと♪

『楽屋にて』のもう1人を被害者と表現するあたり流石です!!
Posted by ば〜し〜 at 2007年05月22日 19:28
おつかれ様でした!!!
新曲『サービスTime』含めっ
久しぶりに観て頂き☆そして書いて頂き
(^O^)とっても嬉しいです(^v^)
ありがとうございましたーー!!!
Posted by さちの@さちの&Theカリスマ歌劇団 at 2007年05月23日 11:40
ありがとうございますm(__)m
相変わらずよく気付いていてくださる(^^)
嬉しいっすぜィ(^0^)/
Posted by The超!です。 at 2007年05月29日 12:18
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