2007年04月02日

ワタナベカズヒロ 高田馬場CLUB PHASE 2007.3.11

初めて、かな?企画モノである「ナベ式」は見たことはあるものの、ワンマンライブは初めてか。
初めて彼を見た時は、いずれやるだろうワンマンは「ワタナベ」としてやる事になるのだろうと思っていたが、
その後の事については…事あるごとにあちこちに書いたからここには書かないけど…
見事に"紆余曲折"の四文字で表される道を経て、やっと(敢えてやっとと書くが)ワンマンまで来た。
遅いぞ。遅すぎるぐらいだコノヤロー。

ホームグラウンドと言って良い存在であるPHASEも改装されて、違うハコに進化した。
その会場中が溢れかえらんばかりの人、人、人。200人強だという。
これだけの人を、まさかソロで!というのが僕の一番最初の感想。
2005年以降の彼を見ている人にとっては、それほどの驚きではないのかも知れないが、
それ以前のライブを見てきた率直な感想は、よくぞここまで、である。
僕自身は、現在全くゲームというものをやらなくなったが、
ゲームに音楽で関ることで、彼の知名度はやはり広がったのだろうなと思う。
その人達は、この日のライブをどう見たのかな。これがワタナベカズヒロだ。


前半戦。
スロウバウンドでやった曲の中で一番有名だと推測されるのは「さめない熱」という事になるのだろうな。
そういうものなのだ。「GARDEN」などは昔の曲であり"久々にやった曲""昔やっていた曲"になるのだ。
そこに時間の流れを感じずにはいられない。
僕ですらそうなのだから「砂の太陽以前からのファン」にとっては、
二つの世界…それ以前とそれ以後の、だ…の融合を見せられた気分だろう。
MCでも言っていたが、スロウバンドではない。スロウバウンド。
ものすごい名前だとどこかで書いたが、意訳してしまえば「苦悶の限界」みたいな意味。
つまり、のた打ち回って作品を産み出しているのだ。

僕は「翼」とか「ミライ」みたいな曲が実は一番好きなのだが、
こういった楽曲を自然に作ってしまうタイプと、あーでもないこーでもないとひねくり回すタイプがいる。
僕はワタナベカズヒロは前者だと思っている。彼の根本は耽美系だと思う。
だから逆に"普遍系"の楽曲にこそ、彼の苦労が見えるような気がいつもしているのだ。
その極限を超えた所にある(と僕が勝手に思っている)「やがて来る季節」や「リアルライフ」が高いレベルで、会場を煽り上げる事が出来るのにはいつも感心する。
スロウバウンドは、ほぼMC無しで7曲を演奏した。そしてZIZZ組とのコラボへと続く。


ZIZZと聞いて、一番最初に出てくる名前は僕の場合は佐々木しげそ。
違う人を思い浮かべる人は沢山いるだろうけど、僕の場合は間違いなく彼なのだ。
一番最初に「ワタナベ」というバンドの音で、僕の足を止めた人物。僕とワタナベを繋いだ人物その人だ。
どういう訳か、僕は彼のドラムの音には反応する。
その時聞いた彼のドラムは間違いなく、それ以前に聞いたドラムから10年は経過していた筈なのに。
僕はドラムの音で「ワタナベ」のライブを見る羽目になったのだ。彼の顔を確認したのはその後である。
「ワタナベ」のドラマーであった彼は僕の知る所では「MYST.」での活動が現在は多いと思われるが、その彼がZIZZ組のドラマーとしてワタナベカスヒロの後ろに陣取る…ネギを持って。
しかしワンマンでネギがネタになるドラマーなんて、そうそう居ない。そうに決まってる。
あの手数が…いや当日は結構抑え目だったように見えたが…ワタナベサウンドをガッチリと支える。
手数と言えば「結晶」のエンディングなどはドラマーの為にあるようなパートだが「結晶」はいまや名曲の域に辿り付いたと言ってもいいのではないか。
この曲はワタナベの「銀色」の一番最後を飾る楽曲だが、僕などはその当時は「虹」とか「銀色」の方がすげえ!と思って聴いていたものである。それがいまやこの堂々とした存在感。
相変わらず楽曲を育てるのが上手い人だ。時間をかけて「結晶」は記憶に残る音になった。
ZIZZ組とはアルバム「ダイヴァーシティ」からの曲を中心に披露したのだが、途中でスロウバウンドの面々を呼び込んでやったD・ボウイのカバー「スターマン」は秀逸。
アコースティックとエレクトリックはここまで絶妙に融合可能なのだ。鳥肌モノである。
また、いとうかなこをゲストに迎えて披露した「When the End」はまた別世界へと見ている人間を誘う。
ワタナベカズヒロは音の人という印象の方が僕は強いのだが、こうしてみると要所要所では作詞の人でもある。
しかも「GRIND」もそうだが、英詞がハマるんだねえ。アナザーサイドをまだまだ持っているんだなあ。あ「Temple of Soul」もそうだな。アルバムは聴き込めばかなり後から味が出そうな感じ。

その後メンバー紹介の時に突然披露されたしげその「おふくろさん」に会場を一瞬持っていかれたけれど、
彼はアルバムと同じように「残光」でしっかりと本編を締めた。

しかし、勿論これでは終わらない。
それにしても他人に合わせているように見えて、実に頑固で我儘な人である。そう思わせてしまうのは大概セットリストを見ている時だ。新作は勿論いいのだ。素晴しい出来だ。
でも、今が良いというのは比較されること。
じゃあ昔はどうだったのよ?
それを彼はワンマンライブという、大人数の前で確かめたかったのではないのか。
その結果「ワタナベ時代」の楽曲が要所に配置されたように思う。
スロウバウンドの3曲目に「GARDEN」、withZIZZでは同じく3曲目に「結晶」。
そして、アンコールで「コナゴナ」しかもしげそ、yossyのツインドラムというおまけつき。
いま、決してこのアンコールで「コナゴナ」を演る必然性は、見ている方には無かった。

もう相手はノックアウトされている。ダウンしている。
そこに、更にトドメ。ダメ押し。
しかも必殺技で。

「コナゴナ」を初めて聴いた時は背筋が背筋がゾクゾクした。
でもこの日のそれは、記憶を上回った。
僕は、実はこの曲にこそ、この日一番大きな意味を持たせていたのではないかと思うが、それは邪推か?

最後の最後は、もちろん「エンディング」。こうして、延べ2時間と少しの大ワンマンライブは終了した。



一番すごいのは、これがスタート地点だという事である。
posted by ユタカ at 19:18 | 東京 🌁 | Comment(0) | TrackBack(0) | 観客業報告書
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